不都合な真実
地球温暖化の問題に熱心に取り組んできた元アメリカ副大統領アル・ゴアのスライド講演の様子を、彼の生い立ちを交えつつ構成したドキュメンタリー映画。
まず感じたのは聞き手をどんどん引き込んでしまうゴア氏のプレゼンの上手さ。
さすが米大統領の座に手をかけただけの人物のスピーチ力は並ではない。日本語字幕でこの説得力なんだから、英語がわかる人はもっと引き込まれるんだろう。
ブッシュ大統領と大統領選を争っていた時は、話が面白くないとか叩かれていたような気がしたが、その現大統領の演説とは比べ物にならないくらい彼の巧みな話術は知的で明確だ。
ホント、あの時なんで敗れたのか不思議なくらいである。
映画では昨今地球に起こっている真実と将来予測される出来事を、冷静な検証データによって論理武装しながら分かりやすく説明していき、その原因は我々人間にあること、また解決できるのも我々であることを具体的に紹介していく。
また、今の現状や問題をあげて終わりではなく、改善していくには具体的に何を行えば良いかを提起しているところが面白く、オイラ的には分かりやすかった。
確かに今年の夏は超がつくくらい異常な暑さである。今日の暑さにもなにか原因があり、それはおそらく我々人類の仕業であろう。
この異常な状況に対して傍観するのも、行動するのも私達自身なのである。
今作はオイラのように地球温暖化についてよく知らない人には絶好の入門編となる観ておくべき映画だと思う。
たまには自分達が住んでいる星のことも考えよう環境問題への関心を感化されること請け合いで、★★★★☆。
96分/カラー/アメリカ/2006年
監督: デイヴィス・グッゲンハイム
音楽: マイケル・ブルック
出演: アル・ゴア