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亡国のイージス

亡国のイージス

テレビで放送していたので鑑賞。

漫画化された原作が週刊モーニングで連載されていてオイラはそれを読んでいたのだが、長い話を無理やり詰め込んだ感じが否めない中途半端な出来でした。

ストーリーもリアリティーを追求してるようでまったくリアルじゃない。この映画を鵜呑みにすれば「今の自衛隊はこんなにも情けないのか?」と頭にきて防衛庁に殴りこみに行きたくなるくらいだ。

だって、最新鋭のイージス艦が北朝鮮の工作員(中井貴一)にジャックされてしまうんですよ!?しかも、その工作員に退艦を命令されたら皆すごすごと船を降りて「日本人は素直だ」と言われてしまう始末。

船乗りにとって強制退艦は最も屈辱的なことなはずなのに!しかもそれが自衛隊員だなんていくらなんでもありえないだろ?

さらに工作員に協力する副艦長(寺尾聰)についてきた自衛隊士官達が工作員達が自決していく中、メソメソしてるシーンなんて情けなくて涙が出そうになった。

その副艦長(寺尾聰)の行動にも首をかしげる。自衛隊=国を裏切るような決断をしておきながら最後には「やっぱり間違ってたかも」と考えを改め、工作員の行動を阻止する。そんな中途半端な覚悟の男がこんな大それたことできるわけないでしょ。

事件を解決するべく奔走する首相&防衛庁の対応も釈然としない。全体として必死さがないし、最終的にイージス艦は沈んでしまうのだが、それで「ああ、よかった」みたいな雰囲気はないだろう。この船に一体いくらの税金が投入されていると思ってるんだ?

原作の「誇り、在りようがない国など守る意味はない」というテーマにも首をかしげる。「この国は戦後60年間、太平洋と東シナ海の間に浮かんでいただけだ」というが、著者は現代史を勉強しなおしたほうがいい。

そもそも「守るに値する国」ってどんな国なんだ。国民は何も考えていないみたいな表現があったが、その国民が汗水かいて稼いだ税金で自衛隊は運営されているのではないのか?

安倍晋三の掲げる「美しい国」じゃないが、日本をもっと誇りに思おうとかハッキリ言って大きなお世話である。

最近なんか愛国心を煽った「右向け右」的な話が多くてうんざりです。。。

話が脱線しました。。。

というわけで、見どころは主演の真田広之の演技くらいってことで★☆☆☆☆。


亡国のイージス

127分/カラー/日本/2005年
監督: 阪本順治
原作: 「亡国のイージス」福井晴敏(講談社)
脚本: 長谷川康夫/飯田健三郎
出演: 真田広之/寺尾聰/佐藤浩市/中井貴一/勝地涼/チェ・ミンソ

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