もう一度聞きたい あの人の言葉
NHKばかりで恐縮ですが、「その時歴史が動いた」で”もう一度聞きたい あの人の言葉”というスペシャル編集番組を放送していた。
ようは今まで放送してきた偉人・賢人の名言を番組サイトに掲載し、視聴者にどの言葉に共感するかインターネットで投票してもらい、ランキングにしてカウントダウン形式で紹介しているのですが、そのベスト5はというと。。。
1位 高杉晋作
おもしろきこともなき世をおもしろく…
「高杉晋作」(奈良本辰也著)より2位 諸葛孔明
学問は静から 才能は学から生まれる 学ぶことで才能は開花する 志がなければ学問の完成はない
孔明が子孫に残した家訓「誡子書」(諸葛鎮の大公堂に保管)より3位 山本五十六
百年兵を養うはただ平和を守るためである
「戦史叢書 ハワイ作戦」より4位 坂本龍馬
日本を今一度せんたくいたし申候
「文久3年(1863年)6月龍馬の姉への手紙」より5位 大和の海軍士官
日本は進歩ということを軽んじすぎた 私的な潔癖や徳義にこだわって真の進歩を忘れていた 敗れて目覚める それ以外にどうして日本が救われるか 今目覚めずしていつ救われるか 俺たちはその先導になるのだ 日本の新生にさきがけて散る まさに本望じゃないか
元乗組員による大和沖縄特攻を描いた手記「戦艦大和の最期」より
1位が高杉晋作と結構マニアックだったりします。
さらに10位までいくと。。。
6位 織田信長
是非に及ばず
「信長公記」より7位 杉原千畝
私のしたことは外交官としては間違ったことだったかもしれない しかし私には頼ってきた何千人もの人を見殺しにすることはできなかった 大したことをしたわけではない 当然のことをしただけです
「六千人の命のビザ」 より8位 石田三成
筑摩江や 芦間に灯すかがり火と ともに消えゆく 我が身なりけり
辞世の歌「長浜市石田神社の石碑」より9位 武田信玄
上杉謙信とは和議を結ぶように謙信は男らしい武将であるから 頼ってゆけば若いお前を苦しめるような行いはすまい 私は最後まで謙信に頼るとは言い出せなかった お前は必ず謙信を頼りとするがよい 上杉謙信はそのように評価してよい男である
「甲陽軍鑑」より10位 白洲次郎
われわれは戦争に負けたのであって奴隷になったわけではない
「占領秘話を知り過ぎた男の回想」より
さすがにメジャーどころが結構でてきますが、不思議なことに明治・大正の人物は入ってこない。番組では20位まで紹介したのですが、その中にもランクインはありませんでした。
この時代の人物には日本の近代の礎を築いた偉い人が結構いると思うのですが、あまり共感できる言葉がなかったということなのでしょうか?
ついでに11~20位も紹介。
11位 上杉鷹山
成せば成る 成さねば成らぬ何事も 成らぬは人の成さぬなりけり
「なせばなる文書」(米沢市上杉博物館蔵)より12位 近藤勇
孤軍たすけ絶えて俘囚(ふしゅう)となる 顧みて君恩(くんおん)をおもえば涙更に流る 義を取り生を捨つるは吾が尊ぶ所 快く受けん電光三尺の剣 只将(ただまさ)に一死君恩に報いん(原漢文より一部抜粋)
辞世の詩「新選組局長近藤勇」より13位 柳生宗矩
こうしようと一筋に思う心こそ人が誰しも抱える病である この病を必ず治そうというこだわりもまた病である 自然体でいること それが剣の道にかなう本当にこの病を治すということなのである
「兵法家伝書」より14位 劉備
大事をなすにはなによりも人をもって本(もと)となす 今 自分をしたってきてくれている人々をむざむざと見捨てて行けるか
「正史三国志」より15位 黒田官兵衛
我 人に媚びず 富貴(ふうき)を望まず
「黒田家譜」より16位 藤堂高虎
寝室を出るときから今日は死ぬ番であると心に決めなさい その覚悟があればものに動ずることがない
藤堂家の家訓が記された「遺書録」より17位 中岡慎太郎
志とは 目先の貴賤で動かされるようなものではない 今 賤しいと思えるものが明日は貴いかもしれない 君子となるか小人となるかは家柄の中にはない 君 自らの中にあるのだ
「中岡慎太郎全集」より18位 徳川家康
三河武士は宝を持ちません しかし あえて宝といえば 私に命を預けてくれる五百騎の武士(もののふ)たちでありましょう
「寛元聞書」より19位 吉田松陰
死して不朽(ふきゅう)の見込みあらばいつでも死ぬべし 生きて大業(たいぎょう)の見込みあらばいつでも生くべし
「吉田松陰全集 普及版」より20位 天草四郎
いま籠城している者たちは来世まで友になる
「四郎法度書」より
16位の藤堂高虎の家訓なんかは結構好きです。